最終更新日:2023年9月26日 重量鉄骨鉄骨火災保険
鉄骨造の家は火災保険料が安い?構造別にみる保険料比較
鉄骨造の家は火災保険料が安い?構造別にみる保険料比較
火災保険は、家の「構造の素材」や「耐火性能」によって保険料が異なります。
内容によっては、倍以上の金額差が生じることも。
今回のコラムでは、構造・耐火性能の区分けや保険料のシミュレーション結果をお伝えします。
これから家の購入を検討する方も、すでに持ち家にお住まいの方も、保険料の負担を少しでも抑えたいという方はぜひ当コラムを参考にしてください。
火災保険料を決定する「構造級別」とは
保険会社が火災保険料を算出する際には、家の構造と法令上の耐火性能によって「構造級別」を判断します。
構造級別とは、建物が火災や災害に対してどのくらい耐久性があるのかを示した基準のことで「M構造」「T構造」「H構造」の3種類に分けられます。
構造級別とその特徴
構造種別 | 特徴 | 建物の構造・仕様 | 保険料 |
---|---|---|---|
M構造 | コンクリート・レンガなどで造られた共同住宅 |
| 安い |
T構造 | M構造と同等素材の共同住宅以外の建物 |
| 標準 |
H構造 | 木造などの非耐火構造 |
| 高い |
M構造はマンションなどの共同住宅向けの分類なるため、戸建ての場合はT構造とH構造に注目しましょう。
火災が起きた時の損害リスクが上がるほど保険料が高くなるため、火災に弱いH構造よりも耐火性の高いT構造の方が安くなる傾向にあります。
構造別の保険料シミュレーション結果
実際の火災保険料は構造級別でどのくらい変わるのでしょうか。
戸建て住宅が対象となるT構造とH構造において、大手保険会社の3社にてシミュレーションを行いました。
A社
T構造:101,510円(内訳 建物:57,770円 家財:43,740円)
H構造:191,040円(内訳 建物:98,350円 家財:92,690円)
B社
T構造:121,600円(内訳 建物:66,200円 家財:55,400円)
H構造:247,900円(内訳 建物:126,200円 家財:121,700円)
C社
T構造:106,660円(内訳 建物:63,490円 家財:43,170円)
H構造:208,560円(内訳 建物:120,710円 家財:87,850円)
基本条件
2023年新築/所在地 大阪府/保険金額(建物)2,000万円/保険金額(家財)1,000万円
補償内容
火災、落雷、破裂・爆発、風災・雹災、雪災、水災、盗難、水濡れ、騒じょう、外部からの落下、飛来等、破損・汚損など
保険期間
5年一括払い
付帯サービスや条件は保険会社によって少しずつ異なりますが、いずれもH構造の保険料はT構造の2倍ほどであるケースがほとんどでした。
今回の試算の5年間で10万円程の差が生じるとすると、35年後には70万円もの大きな価格差となります。
火災保険料を安く抑えるコツ
新築戸建てならT構造or鉄骨造を目指そう
戸建て火災保険料を安くするには、住宅の構造をT構造でつくることが一番の方法です。
T構造であるメリットは、保険料の安さはもとより「火災の被害リスクが少ない」ことに尽きます。耐火・準耐火構造にするには多少の初期投資が必要ですが、安心安全の暮らしが守れるメリットはこの上なく大きいと言えるでしょう。
また、鉄骨造は耐火性能に関わらずT構造に分類されます。コンクリート造に比べても建築費用が安いため、トータルコストを削減できるおすすめの構造です。
数社を比較・検討
前項でのシミュレーションの通り、火災保険料は保険会社によって数万円差が生じることも珍しくありません。
価格差は単純に「高い・安い」ではなく、付帯サービスや条件が異なるために生じているケースが多いため、内容も含めた比較・検討が大切です。
戸建ての購入時は住宅ローンや不動産登記など、さまざまな手続きに追われ余裕がなくなってしまう場合も多いですが、不動産会社に促されるままに契約するのではなく、しっかりと自分で判断しましょう。
火災」以外にも!火災保険を最大限活用
火災保険は名称こそ「火災」に特化したものですが、実は非常に汎用性の高いものです。
契約する補償内容にもよりますが、次のようなケースでも保険料を請求できる可能性があります。
- 誤って掃除機をぶつけ壁に傷がついてしまった
- 外出先でカメラを落とし壊してしまった
- 自宅に庭に停めていた自転車を盗まれた
加入時にさまざまな想定をしながら補償内容の選択をするのはもちろん、加入後も定期的に内容を見直すことで、火災保険を最大限活用することができるでしょう。
まとめ
住宅の火災保険料は構造級別で大きく差があり、各社の保険料設定も少しずつ異なることをお伝えしました。
家づくりの際は、建築費用だけでなく火災保険料などの必要経費をきちんと把握することで、トータルコストを詳細に把握することができます。
カヤノキ建設は、お客様一人ひとりに合わせたライフサイクルのコストシミュレーションをしながら、家づくりについての資金計画のご相談を承ります。また、必要に応じて銀行・信用金庫によるお得なローンをご紹介いたします。
大阪での家づくりなら、カヤノキ建設までお気軽にご相談ください