投稿日:2023年11月1日
最終更新日:2023年11月1日
重量鉄骨鉄骨リフォーム

重量鉄骨造のリフォームはメリットいっぱい!その特徴や改修時のポイントを解説

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WRITER 中村しょう子
建築士
二級建築士/建築専門ライターとして活動。 二児の母としても奮闘中! カヤノキ建設ウェブサイトのコラム執筆を担当しております。
重量鉄骨造のリフォームはメリットいっぱい!その特徴や改修時のポイントを解説

重量鉄骨造のリフォームはメリットいっぱい!その特徴や改修時のポイントを解説

家を一新したいけれど、築年数が経っていて解体した方がいい…?とお考えの方、
もし重量鉄骨造の家であれば、まずリフォーム・リノベーションを検討してみてください。
今回は、重量鉄骨造で改修工事をする際のメリットやポイントをお伝えします。
中古で重量鉄骨造の家を購入検討の方も、ぜひ参考にしてくださいね。

重量鉄骨造についておさらい

重量鉄骨と軽量鉄骨の違い

鉄骨造は重量鉄骨造と軽量鉄骨造に分けられ、主に以下の違いがあります。

重量鉄骨造

厚み6㎜以上の重い鋼材を用いた構造。住宅だけでなく、大規模な工業・複合施設や構造ビル、マンションなどにも採用される。

軽量鉄骨造

厚み6㎜未満の薄い鋼材を用いた構造。小規模施設や住宅、アパートなどに採用される。

重量鉄骨造の耐用年数

建物の構造は、客観的に価値の減少額を計算するため、税法上で「法定耐用年数」が定められています。
本来の目的のために利用可能な年数として設定され、立地条件やメンテナンス状況によって左右される実際の耐用年数とは少々異なります。
しかし、構造の耐久性を判断するうえで重要な指針のため、その年数に注目してみましょう。

構造別の法定耐用年数
  • 木造:22年
  • 軽量鉄骨造:27年
  • 重量鉄骨造:34年
  • コンクリート造:47年

総務省 建物の耐用年数表

コンクリート造には及びませんが、木造・軽量鉄骨造に比べると長い耐用年数です。また、実際には50~60年は余裕、
必要な対策をすれば100年以上ももつ構造と言われています。長期にわたり耐久性を維持でき、安心できる構造であることが分かります。

重量鉄骨造の見分け方

家の構造を外観や内装から判断するのは意外に難しいことです。
一部の梁や柱を見せたデザインの木造であれば簡単ですが、特に鉄骨造は判断が難しくなります。
持ち家であれば、購入時の申請書類や登記書類、図面などの物件情報を参照しましょう。それでも「鉄骨造」とのみ記載され、重量と軽量の別が分からないケースがあります。
どうしても見分けられない場合は、プロに判断してもらうのが確実です。リフォーム見積もりの金額を詳細に出す際は建物調査を行うことが基本ですので、その際にしっかりと構造を確認してもらいましょう。

重量鉄骨造リフォームのメリット

重量鉄骨造リフォームのメリット イメージ

間取り変更がしやすい

細かいスパンで柱や構造壁を挿入していく木造・軽量鉄骨造とは異なり、重量鉄骨造は太く頑丈な鋼材で大きなフレームをつくり建物を支えます。
そのため、間仕切り壁や階段などの位置を自由に設定できる特徴があります。
細かく仕切っていた居室を無くし、大きな吹抜けや窓を設けるという変更も十分に可能!
家族構成の変化や子供の成長などに柔軟に合わせられるのは、大きなメリットといえるでしょう。

広々空間をつくれる

上に述べたのと同じ理由で、重量鉄骨造は最低限の梁と柱で建物を支えるため開放的な空間をつくるのが得意です。
築年数の古い家はキッチン・リビング・ダイニングがそれぞれ分かれているパターンも多いですが、広々としたLDKに変更してアイランドキッチンを設置する、
といったリフォームもできます。木造などには難しい魅力的な空間が実現できるでしょう。

構造が長く使える

繰り返しになりますが、重量鉄骨造は耐用年数がとても長く頑丈な構造体です。
親の代から受け継いだ家や、中古で購入した家など、築年数に不安がある場合でも問題なくリフォームできるケースが多くあります。
建て替えに比べると2分の1程度の費用で理想の住まいが実現できるでしょう。
また、構造の骨組みのみを残す「スケルトンリフォーム」であれば、古い配管や設備なども一新できます。
最新の耐震補強や断熱対策も可能になるので、検討の価値ありです。

重量鉄骨造リフォームのポイント

重量鉄骨造リフォームのポイント イメージ

サビ防止対策を行う

重量鉄骨造の鋼材は基本的にすべて防錆塗料が塗られています。しかし、立地環境や経年により防錆塗料が劣化してサビが生じていることも珍しくありません。
サビが起こると鋼材がいちじるしく劣化してしまうため、防水工事や気密性を高める結露対策など、サビ防止対策を講じること重要です。

断熱を強化する

鉄は熱を伝えやすい性質があるため、外気温の影響を受けやすく断熱対策が欠かせません。
重量鉄骨造のリフォームを行う場合には、高断熱性能の断熱材や外壁材の採用などで断熱性能を強化しましょう。
高断熱が実現できれば、1年中快適な室内環境が実現できるだけでなく、冷暖房効率をあげ光熱費を大幅に節約できます。

複数見積もりを取る

木造などに比べ、重量鉄骨造は施工可能な住宅会社が多くありません。そのため、リフォーム価格の相場にもばらつきが出ます。同じ内容やグレードでも大きな価格差が生じることも。
工事を検討する際は、ぜひ複数業者に見積もりを取り、内容や価格、対応の姿勢などを比べることが大切です。

まとめ

今回は、重量鉄骨造でリフォーム・リノベーションする際のメリットや、抑えるべきポイントをお伝えしました。
家の建て替えは、高額な費用と長い期間を必要とするため、家族にとって負担の大きいものです。まずはリフォームを検討し、実現できる範囲をあらためて確認してみましょう。

大阪を拠点とするカヤノキ建設は、重量鉄骨造に特化した家づくりを行い、お客様の理想を叶えるお手伝いをしています。
ご家族みなさまのご希望やお悩みに応えることはもちろん、近隣への配慮や現場でのマナーも徹底いたします。
重量鉄骨のリフォーム・リノベーションをご検討の方は、カヤノキ建設までお気軽にご相談ください。